FME

BIMデータを共有:FMEでRevit→3D Tiles変換

多様な2D、3Dの地理空間データ形式の変換を行えるFMEですが、今回はその中でも、3DのBIMデータを変換する例をご紹介します。BIMデータを3Dのままブラウザ上で閲覧できるようにすることで、社内での共有だけではなく、施主や新規のお客様への説明においても、3Dデータを活用できるようになります。

今回は、建築や構造物などの3Dモデルの設計・管理に用いられるRevitデータを元データとして、3D地理空間データセットをウェブ上で効率的にストリーミングできる3DTiles形式に変換してみます。

入力データ:Autodesk社のウェブサイトで公開されているRevit Sample Project Fileshttps://help.autodesk.com/view/RVT/2024/JPN/?guid=GUID-61EF2F22-3A1F-4317-B925-1E85F138BE88)より、rac_basic_sample_project.rvt (Revit形式)をお借りして作業しました。

出力データ:3DTiles形式

データの変換には、BIMデータを含め400以上のデータの読み書きができるFMEを使います。FMEでは、データの読込、各種変換、書き出しまでの一連の処理を、ワークスペースとして構築できます。

以下は今回の変換に使用したワークスペースです。元のRevitデータは緯度経度座標のない任意座標になっています。3DTilesで表示する際に日本の実在する場所に配置されるよう、座標の変換を行いました。本記事の例では、日比谷公園の広場の座標値を使用し、その地点に3Dモデルを配置しています。

BIMデータの読み込み

FMEでは、データを読み込むReaderの設定からさまざまなパラメーターを調整できます。設定項目はデータ形式により異なりますが、Revitの場合、例えば「Read」パラメーターで全てのElementを読み込む(All Elements)か、建物の外殻のみ(Exterior Shell Only)を読み込むかを指定できます。

ここでは「Read」パラメーターをAll ElementsとExterior Shell Onlyの2通りに設定し、それぞれ読み込んだ結果を比較してみます。FMEでは、ワークスペース全体を実行しなくても、一部分だけを実行して内容を確認することができます。FME Workbench上でそれぞれの設定による読み込み結果のデータを見てみました。

⬇︎All Elementsを指定した場合、建物以外の樹木や地面などの要素も読み込まれました。

⬇︎一方、Exterior Shell Onlyを指定した場合、モデルの外殻に属する要素のみが読み込まれます。

今回はシンプルなワークスペースを作りましたが、FMEではトランスフォーマーと呼ばれる多様なデータを処理するためのパーツをフローの中に組み込めるので、例えば、屋根だけを抽出したり、屋根の色を緑に変えたりすることもできます。 

変換結果の3D Viewerでの可視化

ワークスペースを実行して出力した3DTilesを、3Dデータを地図上で重ね合わせることができるオープンソースソフトウェアのTerria Mapに掲載し、ブラウザーで表示してみました。 
以下は、RevitのReaderの設定でAll Elementsを指定した場合とExterior Shell Onlyを指定した場合とで、それぞれ同じワークフローを実行した結果です。モデルの形状はそのままに、想定通り日比谷公園の広場に表示されました。 

⬆︎All Elementsを指定した場合
⬆︎Exterior Shell Onlyを指定した場合

最後に

FMEは多様な形式のデータを読み込み、目的に応じた形式へ変換することができます。変換はデータ形式のみにとどまらず、座標系の変換や、座標値、属性の操作なども得意としています。

今回は、3DのBIMデータを取り扱いましたが、FMEはGISデータやデータベースを含む400を超えるデータ形式に対応しています。FMEが対応しているデータ形式の一覧は、以下のページからご覧いただけます(Searchボックスで「3D」などのキーワードを入力すると、3Dに関連する形式を絞り込むこともできます)。

https://docs.safe.com/fme/2026.1/html/FME-Form-Documentation/FME-ReadersWriters/Format-List-All.htm

本記事では、建築・土木の分野で広く利用されるBIMデータを使ったFME利用例をご紹介しましたが、分野を問わず、データ変換やFMEの活用に関するご質問やご相談がありましたら、お気軽にPSSまでお問い合わせください。 

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