Foursquare (https://location.foursquare.com) が公開した全球POIデータの東京周辺をFused (https://www.fused.io/) で表示
1.Overture Maps
高品質で信頼性の高い地図データをオープンデータとして提供することを目的に、「Overture Maps」(https://overturemaps.org/)が設立されました。このプロジェクトはLinux Foundationが主導し、Amazon、Meta、Microsoft、TomTomなどの大企業が参加しています。これまで公的機関やOpenStreetMapが主導してきたオープンデータとは異なる、第三のオープンデータの形を提案しており、高品質かつ信頼性の高い地図データの提供を目指しています。
Overture Mapsのポイント
この取り組みの中で特に注目すべき点は以下の通りです。
- 構造化されたスキーマ定義:データがきれいに整理されており、どんな人でも簡単に使えるようになっています。
- 品質管理:信頼性を確保するために、データの品質をしっかり管理しています。
- 全球データ:道路や建物、行政の境界線など、地球全体の情報が含まれています。
- クラウドネイティブフォーマット:クラウド上で扱いやすい形式でデータが提供されており、すぐに利用できます。
道路、建物、行政界といった地理情報が、誰でも一定の品質を保証された形で、全球規模のオープンデータとして無料で利用できるようになりました。
2.Source Cooperative
Source Cooperative(https://source.coop/)も、オープンデータの新しい方向性を示す取り組みです。このプラットフォームはデータの透明性と共有を重視し、参加者がオープンデータを活用・共有できる場を提供します。Radiant Earth(https://radiant.earth/)のイニシアチブの一環として運営されており、Overture MapsのデータやFoursquare社のPOI(Point of Interest)データも利用可能です。
PSSも、筆ポリゴン、植生図、PLATEAUの建物データを2次元化した「Flateau」など、日本全国のデータをSource Cooperativeを通じて公開しています(https://source.coop/repositories?q=pacificspatial)。
クラウドネイティブフォーマットやオープンデータ規格を軸に世界中で加速するこの新たな潮流は、地理空間データの活用方法を根本的に変える可能性を秘めています。PSSもこの動きに呼応し、日本全国および全球レベルでの地理情報解析の技術とサービスを提供することで、地理空間データの活用を支援していきます。